ぼんやり日記

毎日の記録

イガイガさせない

◎2020年5月23日(土)

 

 職場にハタチくらいの若い男性アルバイトがいる。黒髪で前髪が重めで、ぶかっとした服を着た、いまどきのおしゃれな子って感じ。違うフロアにいるのであまり関わることはないのだが、働き始めて2日目に昼ご飯の時間がたまたま被ったので、「これからよろしくお願いします!」と話しかけた。彼は弁当を食べながらうつむいていて、何も反応しない。あれ?と思ったら、ワイヤレスイヤホンをしてタブレットで動画を見ていた。私の視線に気づいたらしく、イヤホンを外してこっちを向いたのでもう一度「あの~よろしくお願いしますね。またいろいろ…」。彼は「あ、はい。お願いします」と小さい声で返し、そのまま動画に視線を戻した。あっさり。会話続けたくなさそう。同じ長テーブルの端っこと端っこでご飯を食べるから、何も会話がないのは気まずいと思ったけど、イヤホンしているのは、話しかけないでほしいってことだよね。でも、社交辞令でもいいから、もう少しなんかあるでしょ!いまどきの子は~!なんて思ってしまった。かといって、ずっと会話が続くのも面倒なのだが(ひどい)。

 その数日後にもお昼が被ったが、私と話していた別の人が「~だと思うよね?」と彼に同意を求めたら、やっぱり動画を見ていて気付いていなかった。普段からあまり人と話したくないみたいだ。

 

 この日、職場のアルバイトの人の研修レポートを読んでいた。彼のレポートには「自分は自閉症だ」と書かれていた。あーそうだったのかと腑に落ちた。考えが至らなかった。冷めた若者だとすぐに苦手認定して、私って意地悪なやつだなと思った。職場でも担当が同じ人たちはおそらく知っていて、ちゃんと理解があるからうまくやっていると思われる。事情を知らないと戸惑ってしまうけど、それはそうとして、誰にでも苦手なことはあるんだから、そんな簡単に心をイガイガさせちゃだめだな。前にLINEマンガで読んだ石山さやかさんの「東さんのアルバイト」を思い出した。

 

 夜は一週間に一度のお楽しみ、野ブタ。をプロデュース第7話。「野ブタに抱きしめられて初めて分かった。俺は、寂しい人間だ」。カーッ!よすぎる。抱きしめられてこれが分かる高校生ってつらい…。普通は「野ブタが好きだ」って来ると思うじゃん。皆の望むように賢く振舞う人気者の修二くん、本音を隠して皆をだます代償がこれだったんだよね。