ぼんやり日記

毎日の記録

私が70歳のときの服

◎2020年7月1日(水)

 

 同じ島の人が、私のデスクをじっと見て立ち止まる。「これ、どこで…」。デスクの上の花柄のポーチを指さす。「あー昔ファンケルのお試しセット注文したら、付録でついてきたんです。大きくて、ざっくり入って便利なんです~」と言うと、「私も持ってます!」。なんだ、そういうことか。この人とは前にブラウス(50%オフで1,500円)も被ったことがある。私服とオフィス服を分けて考えているので、たぶん趣味が一緒というわけではないが、選ぶ基準が似ているのかな。

 

 50代と20代が一緒の服を着るというのは、昔はあまりなかった気もするが、この間ツイッターで見かけた流行の変遷を見ると、世代間の大きな違いがなくなってきていると感じた。ジェンダーフリーならぬエイジフリー?この間、帰り道にレトロなワンピースに白い割烹着姿の高齢女性を見かけて、「リアルフネさんじゃん」と思った。フネさんは着物だけど。いかにも「おばあさん」な恰好する人って減っている。自分が70歳になったとき、どんな服装を選ぶのだろう。

 そういえば、ドラマとか漫画に出てくる高齢者もアップデートしてほしいな。「~じゃ」「~じゃのう」なんて使う人はいま、少なくともマジョリティーではないはず。

 

◎2020年7月2日(木)

 

 職場でかぼすが配られた。上司が知人からたくさんもらったらしい。誰かが「すだちかー、いいねえ」と言った。大きさから全然違うよ、もう!すだちのいいところを言わせてくれ。使い切りサイズで便利なので、刺身とか味噌汁(合うんです)に一人分ちょこっとかけられる。withコロナ時代にシェアしなくていい薬味として売り出そう。輪切りにしてうどんとかそうめんに散らしても爽やかだし。まあ、同じ香酸柑橘類で、成分的にも大きくは変わらないのだけど(調べたことがある)。

 

 なぜすだちの肩を持ってしまうのかというと、数年だけだけど徳島で暮らしていたから。生まれ故郷でもないし、やっぱり大阪に住みたいと思って帰ってきたけど、妙な愛着というか執着がある。好きじゃないところも多いけど、完全には憎めない。話題の中で軽んじられたりすると、ちょっとムッとしてしまう。大阪は笑われてもいいけど、よく知らない人(ここ重要)に徳島が笑われると心が痛む。徳島で暮らす人の顔が、具体的に一人一人思い浮かぶからかなあ。

 「翔んで埼玉」みたいに、埼玉とか大阪ってキャラ付けとして差異を笑える立ち位置なんだろうけど、「翔んで徳島」は難しいな。まず、存在感が薄くて「あるある」が全国に通じなさそう。自虐が悲壮感帯ちゃうと笑えないし。それがいいとか悪いとかではなく。地域イジリってナイーブな話の場合もあるし…だからこそ笑える埼玉ってすごい。