ぼんやり日記

毎日の記録

蝉の声

◎2020年7月7日(火)

 

 朝、雨のやみ間に、蝉の声が聞こえた。入道雲の空にひまわり畑、麦わら帽子で駆ける子どもたち…といった映像が頭に浮かぶ。そんな典型的な夏を体験したことない気がするけど、蝉の声を聞くとそういう架空のノスタルジーに浸っちゃう。テレビを消して、ベッドに寝そべって声だけを聞く。鳥はうるさいと感じるのに、蝉は不快にならないのが不思議。蝉は音量やリズムが一定でBGMとして安定しているし、聞こえる時間も大体想像つくから不快要素が少ないのかな。考えている間に雨が激しくなり、何も聞こえなくなった。大雨の間も蝉は合唱しているのに、かき消されているのか。それとも黙っているのか。

 

 「はちどり」を見にナナゲイに行くつもりだったけど、この天気で出かけるのも面倒。朝、昼兼用のご飯を食べてだらだらしているうちに、生理痛がひどくなってきた。ロキソニンを飲んでも全然効かない。出かけるかわりにアマプラで映画でも見ようと思ったけど、座るのも苦しい。

 

 寝転んでスマホを見る。ツイッターのTLは昨日の「やまとなでしこ」の感想で持ち切り。放送当時小学校低学年のはずだけど、みんな見てたんだな。テレビドラマを全世代が見ていた時代だったかな。私は、新内眞衣さんがラジオでことあるごとにバイブルだと主張していた印象が強い。松嶋菜々子さん演じる神野桜子に、新内さんを見出してしまった。髪型やメイクを寄せているわけでもないんだけど、なんとなく、新内さんが憧れの人として相当影響を受けたんだろうなーというのがわかった。ドギツイことを言っていても上品さがあって、不快にさせない語り口かなあ。

 桜子さんは確かに魅力的。燃えさかる自宅に突入してブランド服を持ってきてくれた欧介(キツく振った)に、「この服?」と文句を言うという図太さに、呆れつつも笑えてしまう。いまのドラマだったら絶対放送後にSNSでバッシングされそうな性格設定だ。「一度着た服は二度と着ない」なんて言っていたのに、火事から救出された純白のセットアップを着て現れたラストはぐっときた。今週の新内さんのラジオの感想が楽しみ。

 

 大学時代使ってた銀行の通帳のページを久々にめくる。残高が千円を切ると、コンビニのバイト代3万円(多くても4万円)が入ってくる…の繰り返し。新宿や梅田からカードで引き出した記録は、たぶん就活中だろう。残高2千円で飲みに行ったり、バイト代つぎ込んでフランシュリッペ(当時好きだった)の服を買ったり。なけなしのお金を余すことなく使っていた記憶が蘇る。その通帳はいま、奨学金の返済専用になった。毎月1万4400円が自動的に引き落とされる。ごちゃごちゃと出入りの激しかった明細には、ここ数年同じ数字が規則的に並ぶ。だから改めて見る機会もなかったのだけど。返済が終わるのは10年後くらいか。これからも稼がないと。何かがきっかけで免除になったらいいのになー。